映画

ダークシティ
1998年のSFスリラー映画
「24」で日本でも有名になったキーファー・サザーランドがキーマンの精神科医を良い感じで演じてる。

吊り照明が揺れる安ホテルのバスタブで男は目を覚ますが目に触れる景色にも鏡に映る自分の顔にも覚えがない、
トランクの中にみつけた一枚の絵葉書に書かれている「シェル・ビーチ」に白いテラスと輝く青い海がフラッシュバックする。

良く出来た箱庭系SFで展開もVFXも良い映画なんだけど翌年公開された「マトリックス」にあっさり記憶の彼方に飛ばされてしまう。
困ったことに話筋や小道具までも「マトリックス」によく似ていたりする、ただどっちも「箱庭系」にはよくある内容で
より先鋭的だった「マトリックス」の方がうけた。
この映画は「白昼夢」「タイムリープ」「ディストピア」「ノワール」といった古典的要素を上手く混ぜ合わせる一方で、
インセプション」や「ドクターストレンジ」のような街が根こそぎ変形するシーンをCGと実写を交えて行うといった
先鋭的な所もある結構な意欲作…だったのにね。

「箱庭」を扱ったSFはよくありディストピア作品は大抵の場合閉鎖された街といった箱庭です。
箱庭になった理由は作品によって様々で、自然破壊や戦争といった住人がそうなった理由を知ってたり
その事実すら知らなかったりとアプローチは様々。