映画

スキャナー・ダークリー
キアヌ・リーブス ロバート・ダウニー・Jr. ウィナノ・ライダー主演の映画 2006年

近未来、麻薬「物質D」が蔓延したカリフォルニアで潜入捜査官のフレッドは偽装した自分である
麻薬常習者ボーン・アクターを監視する任務を言い渡される。

ブレード・ランナー」「トータル・リコール」「マイノリティ・リポート」の原作者フィリップ・K・ディック
長編「暗闇のスキャナー」の映画化作品。
上げた映画作品はどれもヒットしSF野郎どもをこじらせるに十分な未来SFに仕上がってたけど、
「暗闇のスキャナー」は割と身近な近未来を舞台にしてるSF作品で内容的にも刑事物でお馴染みの麻薬捜査・潜入捜査なので
観やすい映画のはずだけど…映像に癖があり過ぎた。
この映画は、TVアニメ「悪の華」でも注目された制作技法「ロトスコープ」を使って全編制作されている。

ロトスコープは古くはディズニーの白雪姫などでも使っている技法で、俳優がカメラの前で演技したものを投影して
毎フレーム紙に描き移して着色してをひたすら土方するアニメーション製作技法で結構大変な制作法。
この映画でその表現を選んだ理由は現実と幻覚の境を曖昧にする手法として採用されている、
映像ソフト得点の「アニメーション制作」で工程や作業について語られていてこれも面白い。

色々面白い感じではあるけど生のまま観たい感は何度見てもあって、
ロバート・ダウニー・Jr.とウディ・ハレルソンの支離滅裂な大騒ぎの掛け合いはアニメどけてくれと何度見ても思う。
超監視社会のディストピア感と潜入捜査官の顔が捜査官同士でも分からない中での疑心暗鬼と不安の高まりが面白い。