映画

I Am Mother
ネットフリックスのSF映画
SFでポピュラーな「AIの子育て」にディストピアを混ぜた内容。

人類の大量絶滅後、再増殖施設内でたった一人ドロイドの母親に育てられている少女。
だが、彼女の前に別の人間が現れた時ずっと信じていた世界が揺らぎ始める。

閉鎖環境で育ち、ある切欠で外に出るというSFは結構あり「Fallout 」シリーズや
「Horizon Zero Dawn」などゲームでも見られるシナリオです。
「AIの子育て」というのも昔からよくあり未来を描いたものでは大抵一般家庭の
サポートをするロボットとして描かれている。小松崎茂先生とか昭和の子供雑誌を飾った未来イラスト。
この映画はそういったものもあるけど「メアリーの部屋」という哲学思考実験を思い出す映画だった。

「メアリーの部屋」(スーパー科学者メアリー)
生まれた時から家具もTVも全て白黒の部屋で育ったメアリーは色を視覚的に観たことは無いけど
人間の目に色が赤く見える神経学的仕組みや科学的知識は完璧の超人。
そんなメアリーが生まれて初めて白黒の部屋から出て、花や草、空の色を観た時
どう思うか、新しい事を学ぶか。
という「感覚質」を問う思考実験で「赤」を観た時「暖かい」「威圧感」「危険」などを感じる
人それぞれの違いから「感覚質」の存在の有無を問う問題、哲学に拗れた人が言い合いをする。

AIに1人育てられAIに完璧と言われた彼女が初めて「人」と会った時何かを学ぶのか否か、あるいは…、
な映画、違った結末が幾つかあるマルチエンドなゲームにしても面白そうなシナリオ。

似た感じの作品、「Ergo Proxy」(エルゴプラクシー)アニメ