映画

人造人間クエスター
原題「The Quester Tapes」1973年
スター・トレック」(宇宙大作戦)の原作者ジーン・ロッテンベリーのテレビ映画。

エミール・ヴァスロヴィック博士は、アンドロイドを開発する「プロジェクト・クエスター」を推進していたが、研究半ばで消息を絶っていた。
残された専門家チームは、ヴァスロヴィックの暗号化された記録テープを解析するも失敗し、プログラムの半分を消去させてしまう。
新たに大学で開発したプログラムのインストールをアンドロイドに行うが失敗、更にヴァスロヴィックの残したテープも試すも結局アンドロイドは起動しなかった…、
しかし突如アンドロイドは起動し不完全の体を自ら完成させると研究所から脱走し、自らをクエスターと名乗るようになる。

スター・トレック」の放送終了後に新たなTVドラマとして企画され制作されたパイロット版のテレビ映画、
制作と局側で折り合いがつかずに連続ドラマは制作されなかった作品。
パイロット版ではアンドロイドの誕生とその目的に秘められた謎をアンドロイド自身が「創造主を探す」という内容で、
連続ドラマを目的としてため最後は切れトンボな感じがある、ただ道中で繰り広げられるクエスターと人間との対話は
出てくるワードがとても面白く話が進むにつれて進歩していくクエスターに何かしらの感情を抱くようになり
とても良く出来ている。

ジーン・ロッテンベリーが最後に関わっていてTVシリーズ「新スター・トレック」(1984~94)にデータ少佐というアンドロイドの
キャラクターが登場するが、キャラクターの骨子は「ピノキオ」ではあるけどブルース・スパイナー演じるデータ少佐は喋り方仕草に
至るまでクエスターのオマージュでクエスターが行ったカジノのいかさま的技をデータ少佐でセルフオマージュしている。
映画・ドラマ・アニメで数々のアンドロイドキャラクターがいるけどデータ少佐は未だ一番好きなアンドロイドキャラ、
普通は年代順に見て「あ!」ってなる所だけど観る順番が年代的に逆だった、それでもクエスターを始めて観た時ちょっと感動した。