映画

コナン・ザ・グレート
バーバリアンがグレートな映画

1982年のアーノルド・シュワルツェネッガーの代表作

子供の頃TVで放送される玄田哲章吹き替えの90分程度に編集されたのよく見ていた、

当時年に1~2回くらいやってたような気がするくらい編集版は見てる。

TV放送では粉引きのムッキムキの青年時代のカットから主に始まっていて、冒頭のコナ

ン少年が奴隷に落ちる下りがカットされラスボスのタルサ・ドゥームとの因縁が

よく分からないままコナンの冒険譚を楽しんでた。

基本的に蛮族しかいない世界の野蛮な話でコナンももれなく野蛮人なんだけど

丁寧にシンプルにコナンの心情変化と冒険譚を描いていて冒険で出会う仲間の

描写も良い、終盤の戦士でありつつ愛に生きるヴァレリアは最高だし

流されっぱなしのビキニのお姫様も最高。

タルサ・ドゥームの終盤の下り

「お前は私の息子(復讐者コナンを生んだ、人生の目的を作ってやった)__」

の復讐者へのカウンターのセリフは旨いこと言いやがると納得しかける名台詞。

そこはさておいて、

この映画の面白い所は欧州諸国のような中世からの歴史の無いアメリカが独自の視点の

カウボーイもインデアンも出ないハイブリッドファンタジーを形作っていて、

なおかつ現在でもそのファンタジー感が通じてしまう所。

劇中コナン始め戦士の振るう刃物は欧州やアラビア諸国で中世に用いられていた

刃物や盾なのに対し、着ている鎧はモンゴルやアジア諸故国風の帷子や毛皮を用いた

鎧だったりヴァイキング風だったとチャランポラン

アメリカ的というか現代的な部分はムッキムキの筋肉と薄着で女性らしさを押し出し

ながら超強い薄着女戦士。

このデザインの融合が無国籍なファンタジー感を出していて僕に比類なき

バーバリアン像を刷り込んだ、今でもこの自由なファンタジー感が好き。

シュワルツェネッガーはこの2年後の1984年に「ターミネーター」に主演して

実質的に大スターになる、同年に「キング・オブ・デストロイヤー/コナンPART2」

にも主演するけどこっちは前作に比べるとゲーム的なアクション映画。

僕の中ではシュワルツェネッガーは「コナン・ザ・グレート」が一番。