映画

地獄
1960年の日本の映画

観念的でありながら分かりやすい絶妙なとこを突いて来てると思う。
宗教それぞれの地獄の意味するところはよく分からないが、
この映画では死後あらゆる人々は等しく地獄に落ち、八大地獄の見合った責め苦に苦しんだ末に浄罪し転生する
といった救いの意味があるように思う。
怪奇映画と思い観ていたけど視聴後は穏やかな気持ちにさせられ観て良かった。

仏教的な観念の地獄を見せながら沼田曜一演じる田村はキリスト教他の悪魔になっているところも面白い。
何より沼田曜一の演技力に終始魅了された、最初に急に現れるシーンで田村の怪しい魅力にギュッと掴まれ、
中盤の養老院で人々の罪を暴き立てるシーンが凄い。

OPクレジットはワザとやってるんだろうね、
最初の女性の背中が良くて邪淫に落ちたこの映画の面白さはそういうとこ。