映画

T-34 レジェンド・オブ・ウォー

2019 ロシア映画
ロシア人は何本目だってくらいT-34を題材にした映画を撮ってる印象、
表題がいつも「T-34」なので制作年代が分かりにくい。

1941年WW2独ソ戦
調理設備を前線へ運ぶ補給トラックを指揮する新米士官イブシュキン少佐は、
運搬中に敵ドイツ軍Ⅲ号戦車に遭遇し反撃の手段が無いトラックで見事に敵の攻撃を回避する。
前線に到着したイブシュキンはそのまま1両しか残存していない戦車部隊の車長に任命され、
続く戦闘で4両のⅢ号戦車を撃破するもドイツ軍の捕虜になってしまう。

前に観たT-34 開発者のミハエル・コーシュキンを主役にした「T-34 ナチスが恐れた最強戦車」は
ハイリコフからモスクワまでの800㎞を無整備で走破したという逸話を元に結構なファンタジー
盛り込んでエンタメに振った作品になっている、がロシアの題名は「T-34」・・・めっちゃわかりにくい。

この映画は、過去に制作された「鬼戦車T-34」と類似するところも多いらしいが
視聴した感じプロットは「勝利への脱出」に似ている、
「勝利への脱出」はWW2でドイツ軍の捕虜になった連合国兵士がドイツ軍率いる
精鋭のサッカーチームと対戦を隠れ蓑に脱走計画を実行するという内容。
この映画では独ソ戦で捕虜になったロシア人で編成されたT-34とドイツ軍新兵の
演習から脱走るという内容に置き変っていて、名勝負をしたドイツ軍士官に対しいて
友情とも取れる敬意を示してる所は「眼下の敵」なども思わせる。

まさにファンタジー
なにかこうロシア人に対してシンパシーを感じてしかたない、
草原を走るT-34
清純な女子を乗せたT-34
清楚な女子の水浴び(背景にT-34)
といったアニメで鉄板のメカと美少女で有りがちなことをロシア人は実写でやってくる、
「T-34 ナチスが恐れた最強戦車」もそうだしこの映画でもそうだった…
水浴びは逆にハズされて爆笑したけど。
戦闘シーンは昨今のビデオゲームで実装されているキルカメラ的な演出を取り入れ
市街戦を臨場感あふれるリアルな演出でとても楽しめたが、何より気に入ったのが、

敵陣馳のバス停で演習場から脱走したT-34を待つ同志女性

っていう押井守に助言を求めたかのようなこの上ないファンタジックな演出、
女性がバス停に立った瞬間一緒にときめいた。
最後の演出も中々のものでスッキリした気分になれる映画。